混合診療と設備投資
混合診療に大反対の医師会をアゲツラって、医師会は開業医の会員が多いので、開業師が設備投資をする金がないので混合診療の解禁に反対してる、と言う人が居ます。まったくおかしな話です。
混合診療賛成という人の話は本当におかしなものが多いです。
設備投資・・・
何をするにも設備投資は必要。大病院であれ、零細な開業医であれ設備投資は必要だし、そのためには資金もお金も必要です。
この話で私が思う浮かべるは、血漿リンパ球交換療法ですね
我々が駆け出しのころ(もう30年前)、けっこう全国的に、全世界的にホットな話題でした。
目的とするところは、がん患者のリンパ球を体外に取り出して鍛え直してまた戻すのです。
がん細胞と言うものは本来異物なのです。しかし、がん患者の場合、彼らの免疫を担当するリンパ球が、自分の体の中のがん細胞を異物と見なして、やつけてくれないから困っている。
故に、体外に血液を取り出して、鍛え直してがん細胞を異物と見なすようにするのです。母校では第4内科で一生懸命やっていました。
でも、効果はなかったようです。全国、全世界の沢山の研究者の試行錯誤の末に、「効果無し」という結論に達した。
でも、夢を追い続けている人はいるものです。4年前に、血漿リンパ球交換療法 を保険と組み合わせることを認めてくれ、という訴訟がありました。つまり混合診療を認めて欲しい、という訴訟です。結局は最高裁で認めない、となって確定されました。
夢を見続ける医者というものは居るものなんです。自分が若い時に命をかけてやったものが、世間で「無駄だ」と評価されても捨て切れない。
どこぞで、血漿リンパ球交換療法 を自費診療でする医療機関が3年ほど前に開業したという話を聞きました。
この、血漿リンパ球交換療法 の器械にもいわゆる相当な設備投資額がかかっている。願わくば、混合診療で、入院は国民保険で、血漿リンパ球交換療法は自費で、と組み合わせて患者負担を軽くして、自分は夢を追いたい、という訳ですね。
混合診療に関わる「設備投資」という話を聞くとこの話を思い出しますね。
とんでもない話でしょ。
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