電子カルテと紙カルテを比較します。
紙カルテを、電子カルテ的にその性能を評価してみましょう。
A4の紙カルテをさっと開くとA3になるわけです。
言うなれば、これはA3の画面です。だいたいこれは24インチモニターに相当します。
しかもその解像度。
今の電子カルテの画面はフルハイビジョンが主流です。1Kです。
今、テレビは4Kが主流となりました。故に電子カルテの画面もこれから4Kが続々と出てくるでしょう。
でも紙カルテは8Kです。解像度が全然違うのです。
また、外来で、もちろん医師の前でカルテは開かれているし、そのほかに処置を有する患者さんのカルテが、処置台に3-4冊開かれているものです。
紙カルテを使用する外来では、当たり前のように、A3サイズの高性能8Kの細密画面が同時に4つくらい開かれているのです。
しかも、この画面、全部タッチパネルなんです。
タッチパネルだから、20ページくらいのカルテもパッパとめくり15秒もあれば情報を取れる。
電子カルテはここまでタッチパネルの性能はありません。スクロールが主体です。これが性能の違いなのです。
「電子カルテはザーッと見ることができないんだ」と皆、一様に言いますが、それはこの性能の差なのです。
ここまでは今のITは来ていません。私がスペック不足というのはここなのです。
また、紙カルテは落としても壊れません。堅牢なのです。
札幌市内のどこやらの病院で、看護婦さんが回診中にタブレットの端末を持って患者情報を取りながら回診していたそうです。
それを、うっかりちょっと落としたら、壊れました。
なぜかそのタブレットがその病棟の主力のものだったらしく、その病棟業務が大混乱に陥ったそうです。
業者にお願いして、タブレットの情報は取り出せてことなきを得たそうですが、このようなデータの復旧 金がかかります。
壊れたタブレットの代替え機にも金がかかったでしょう。
電子カルテの欠点はこの脆弱性です。
もちろん据え置き型のものなら落とす心配はないですが、やはり時にはタブレットや小型PCで持ち歩いて業務をしたいですよね。
すると、落とす、という危険性がある。これは無視できません。
逆に言えば、このくらいスペックが上がると、電子カルテが紙カルテを駆逐することになると私はみています。
まず、8Kモニター(テレビ)は東京オリンピックの時には、商業ベースに乗るそうです。これはわずか3年後です。
それがタッチパネルとなり、すごく軽く、堅牢になる日もくるでしょう。
すごく軽くて堅牢 というのが技術的に難しそうですね。
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