IT世界の後進国の原住民になってはいけない
無理なIT化は不幸を齎す(もたらす)ものと考えます.
調度,開発途上国に対するODAのような.
先進国から,先進的な器械を持って行っても,結局は使えず,保守点検もできず,打ち捨てられる.
儲かるのは企業だけ.
そのような話が,ゴルゴ13にも出ていました.
最後は業者とつるんで旨い汁を吸おうとしたインドネシアのベルガー大臣が,悪魔の祟りを受けて樹木に巻かれて死にました.
もちろんゴルゴの仕業です.
この話に,不思議な日本人の老人が出て来る.
かつて商社にいてODAの仕事をしてていたが,あまりの酷い実態に人生の挫折を味わい,商社を辞め,現地に住みついて,現地人と共に暮らして,現地人の人に手掘りの井戸の掘り方を教えている.
「時間がかかって非効率でも現地の人に出来ることでやらなければダメだ」と仰る.
さて,電子カルテにしても,我々は,電子カルテの業者から見ると,低開発国の原住民のようなものかもしれないです.
夢のようなこと・・・業務の速度が上がるぞ,とか,人件費の節約になるぞ,とか,地元での評判がよくなるぞ,とかいろいろ言います.
そのような面もあるのかもしれない.
でもそれは,原住民レベルの人には無理でしょう.
ITを業者以上に使いこなせる猛者,あるいはこのようなものが大好きな人,そうでないとなかなか難しいのも現実ではないかな,と思います.
まず,業者はいろいろ言うが,メリットが私にはさっぱり見えない.
かかるお金の大きさばかりが目立つ。目の玉が飛び出る程です.
IT・・・我々の出来る範囲でまずは取り組む事を考えなくてはダメ.
業者任せるのも一つの手であるけど,よくよく考えなくてはダメ.
ITもどんどん進んで,それとともにITの中で我々の出来る事もどんどん増えている.
ここで何度かご紹介したカルテのスキャンもその一つであると思います.
強力な手段と思いますがね.
カルテ庫のスペースを大幅に節約出来る.
私のクリニックでもそうである.
カルテもすぐに呼び出せる.事務員が暗いカルテ庫に行って探す事もない.
大きな病院になれば更に絶大と思います.
入院カルテをスキャンしてしまえば,カルテ庫などかなり要らなくなるのではないでしょうか.
しかも,コンピューターで一発で呼び出せて,もちろん他科と共有も出来る.
IT・・・まずは自分のレベルで,お金がかからずに出来る事を考えていくのが重要であるし,このIT時代を無難なく乗り切るポイントであると思います.
ITというものは非常に便利なものです.
この世でこれから生きて行く限り,ITと付き合わなくてはならないでしょう.
そのとき,我々は一歩一歩注意深くこの世界に入って行うことが肝要でしょう.
この時にくれぐれも後進国の原住民のようになってはいけないと思います.
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まあ、世の中、風下に立ったら負けです。
戦争でも、サッカーでもね。
現代では、ITなんか特にそうだね。
電子カルテを購入するのは、その医療機関の裁量。私がとやかく言うことではない。
しかし、絶対に風下に立たない。
電子カルテを買うのであれば、それが不調な時、きちんと足抜け出来るようにしておかなければダメ。
具体的に何をするか? 電カルの業者に聞いてみる。真摯な対応をしてくれるか、じっと彼らの瞳を見てください。
「不幸にも電カルが不調だったり、我々の施設に合わなかったら、書きためた電カルはどうしますか。
御社ではどのようなフォローができるのですか?」と聞いてみたら良いと思います。
買う前にですよ。
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